竹越夏子 の油絵の個展
Viva la vita!
人生万歳!
自画像を書き続ける油絵画家、竹越夏子の個展です。
2016/8/23(火) – 28(日)
平日:12:00-20:00
土日:12:00-19:00
8/27(土) 17:30- レセプションパーティー
作家を囲んでのパーティです。お気軽にご参加ください。
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8/27(土) 16:00-17:00 アーティストトーク
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8/23(火) – 26(金) たましあわせ
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Message from Natsuko Takekoshi
Viva la vita!
人生万歳!
首飾りのようだと思った。
長年患っていた甲状腺全摘出手術をした。
甲状腺が私の相棒になってからかれこれ16年間になる。
24歳の時に発症し、42歳の時に手術。
不思議なものだ。
今あのころを思うと生きるということに必死だったのだと思う。
自分の存在を自分でみとめられず、「私はここにいるのよ。見て!」といつも心の中で叫んでいた。
「だれももし私に気が付かなかったら私は存在していないのと同じだ。」と口癖のようにいっていた。
そして甲状腺はみるみる大きくなっていき、だれもがみて「おかしな」ものになっていった。しかし私にはその自覚があまりなかった。何かが麻痺していたのだろう。
いつしか甲状腺が私を凌駕し、飲み込んでいった。
あるとき、ふと、「手術をしよう」と心に決めた。様々な治療法を考えて実践していが、いよいよ限界を超えていた。
「手術をすると首に大きく跡が残る」
そのことが怖くて仕方なかった。
異形の存在になってしまう。と思ったからだ。
しかし本当はそれなしで生きていけるのかが怖かったのだ。甲状腺は私の大いなる救いだった。
自分の外側の世界に振り回され限界を感じ、自分の内側への探求に目覚めたころ、私のマインドはとても忙しくあれこれと本当の私の神性に近づくことを阻止していた。しかし一つ一つのドアを自分の手で開けていくにつれて怒りや、さみしさや、もどかしさや罪悪感が雪のように溶けていった。それは今までわたしが得意と感じていた炎のように燃えつくすのではなく、とても優しく、そっと、丁寧に気づかないうちに行われていたのだ。
そうしたら、ふと、手放せるかもしれない。と思った。
そうするしか私を生かせる方法はないように思えた。
手術の日からまるで世界が変わった。何もかもが輝いて新鮮で美しい。
この感覚がいつしか消えてしまうのはわかっていたので、絵日記をつけることにした。
一日一日、大地に着地していく感覚。地球に抱かれている感覚。初めて私は自分の足で大地に立っていた。
制作を通して気づいたのは、前は自分なりの結果をださないと納得して終われなかった。画面をまるで粘土のように触りまくって形づくっていた。
今は待てる。
油彩画というのはもともと積み重なって作品になるものだが、私って最高!最悪。。。の情熱と混沌から作品が石から彫刻を掘り出すようにできてくる。そしてある瞬間終わりがくる。
その終わりが次のはじまりでもあり永遠なのだ。
私は油彩の懐の深さが好きだ。
最高だけ、最悪だけではない美しさが作品の味になり深みになる。
何かになろうとではなくただそこにある。
いままでの積み重ねがすべて作品を形作っている。
今回この作品を生み出せたことを本当に感謝している。
傷はいつしか癒える。
周りの人には見えなくなる。
しかし私だけは
いつでも はっきりと見える。
だからこの特別な首飾りは私が自分の王国を治めることができるようになった私だけのしるしであり、私だけの誇りなのだ。
だから私は絵と愛と共に生きよう。
これからもずっと。
人生万歳。
アーティストトーク「自画像とわたし」
自画像と作家
歴史上の画家の自画像、ベラスケス、ゴッホそしてフリーダ・カーロなどなど
常に興味をそそられてしまう作家の自画像。
自画像を通して表現することが何なのか?は常にわたし達と飽きさせないテーマですね。
自画像を書き続けている竹越夏子が、どのように自画像をとらえているのかを伺います
たましあわせ ~Resonance of Time line~
今、という瞬間は、過去と未来を同時に内包していますが、それは決して混ざり合うものではなく同時に存在しています。
それを表現したいと考えたときに、ふと、和紙と顔彩という油彩ばかり描いていた私には到底想像しえないとてつもなく軽やかな素材を思いつきました。
幼い頃まだ自分が絵を描けるなんて思ってもないころ書道を楽しんでいたのを思い出したのです。
あの時の自由さ!軽やかさ!息遣い!そして何より今という瞬間にいきているという感覚を!
そして、過去と未来をイメージし、まるで筆でスキャニングするように別々の紙に描いて、それぞれを張り合わせてみたら、それは独特の美しいプロセスを経て混ざりあうことなく美しいレイヤーと共に同時に存在することができました。
そしてそれは見えない何かと共鳴しているという確かな感覚でした。
これは今という瞬間を大切にしている皆さんにも是非体験してほしい!
そうして、はじめて自分のもの以外の何かを表現したい気持ちになりました。
まず目を閉じ目の前にいらっしゃる方の過去をイメージして、筆でなぞるように絵をかきます。
次に未来のイメージをとらえて同じように描きます。色や形は様々で、筆に身を任せます。
そしてそれを体験していただくという作品です。
描いているときの私は、どの方の時もとてもたのしく幸せな気分になり、今という瞬間を体験できる喜びにあふれています。今回は会期中特別にこの「たましあわせ」を対面で体験していただけます。
詳細は以下の通りです。
通常12,500円(10,000円+額代2,500円)
※今回は会期中特別価格で額代込10,000円 ただし額なしでも同額
23日(火)~26日(金)は一日4名様まで。そのほかご希望の方は受注制作を承ります。
会期中制作をご依頼の方は、張り合わせるプロセスもご覧いただけます。
photo: Youko Hamada
Natsuko Takekoshi 竹越夏子 Profile
<略歴>
1993年 武蔵野美術大学短期大学美術学科卒業
1995年 共立女子大学生活美術学科卒業
1993年、1994年、1995年 主体展入選
1995年 4月 銀座<あかね画廊> 個展
1991年~現在 毎年10月 玄木会 グループ展出品
2011年 10月 Caffe sherile 個展
2012年 5月 Caffe 312 個展
2013年 6月 Sherile cabre 個展
2014年 8月 三宿 star poets gallrary 個展
2015年 第48回欧美国際公募コルシカ美術賞展入選
facebook : https://www.facebook.com/NatsukoTakekoshi-1559594577681050/
Past Exhibition@Star Pets Gallery 東京
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